COLUMN 21/ 作家さんにインタビュー:「ふたりぼんちゃん」シリーズ

今回は「ふたりぼんちゃん」シリーズの担当作家、イラストレーターの北澤平祐氏(以下 北澤)へのミニインタビューをお届けいたします。どうぞごゆっくり、お楽しみください。
聞き手:ふたりぼんちゃん担当 プランナーY(以下 Y)、デザイナーN(以下 N)


Q1)今回のシリーズの「リボンが大好きな二人の女の子」というテーマは北澤さんからラフをいただく中で出していただいたものですが、どういった経緯で生まれてきたのでしょうか。

ー(北澤)今回、絵の内容に関しては完全にお任せいただいたので、なんとなく自分の頭にあるサンリオ感(?)をテーマにしています。おそらくたくさんの方と同じく、サンリオのキャラクターや世界観は幼い頃から無意識下で刷り込まれているものだったので、そのイメージをたぐり寄せるようにして描きました。
ー(N)北澤さんの中での「サンリオのイメージ」だったのですね!

Q2)さまざまな形態のグリーティングカードを6点お願いしましたが、北澤さんにとって普段のお仕事との違いは何かありましたでしょうか。難しかったことや、楽しかったこと、意識したことなどありましたら。

ー(北澤)普段のお仕事との違いですが、実は、今回のカードシリーズのプランナーであるY君とは小学5年生の時からの親友なので、こうして一緒に仕事ができたことは感慨深いものでした。
ー(Y)私もです。
ー(北澤)何度かY君にうちに来てもらい、私がラフを描くそばから、彼がハサミ一本で次々と立体化してくれました。彼の頭の中には構造ストックが無数にあるようで、絵に合わせる形で最適な構造を考えてくれました。リアルタイムでどんどんイラストと構造が擦り合わさっていくのを見るのは楽しく、スピード感が心地良かったです。
ー(N)わかります!カードのプランナーがイメージを形にしていくさまは魔法のようで、見ていて気持ちが良いです。
ー(Y) 理想的な共作の手法で、私も心地良さを感じていました。
ー(北澤)難しかったことは、パーツ単位で描いているものが合わさったときにどうなるかをイメージすることでした。たとえば、ダイニングテーブルのカードや花びんのカードの場合、各パーツがかなり細かく分かれているのですが、隣り合わせのパーツが色かぶりしないようにとか、手前のいちごパーツでうしろのふたりぼんちゃんの顔が隠れないようにするとか。ちょっとパズルゲーム感がありました。
ー(Y)これはこの世界にいても難しいと感じます。頭の中では検証しきれないので、とりあえず手を動かして、作ってしまいますね。
ー(N)描いては作って確かめて調整して、のアナログな現場ですよね。

Q3)6点のうちで特にお気に入りというものはありますか?

—(N)ちなみに私は、「ふたりぼんちゃん水玉スカート」のラフを拝見したときに感動しました。北澤さんならではのテキスタイル的な要素と、ふたりぼんちゃんや動物たちのかわいさを見事にスライドの仕掛けの中に取り込んで消化してくださっていて。6点全部好きですが、これは特にお気に入りです。Yさんはどれですか?
—(Y)私は「フルーツ枠」ですね。普段の自分の発想にないものが形になったのが新鮮でした。通常、プランナーが大枠のイメージを持った上でイラストの依頼をしますが、「フルーツ枠」に関しては北澤さんのラフイメージをどう立体にするか試行錯誤しているうちにすてきなものに仕上がっていったので。プランナー発信ではないところが良かったです。
ー(北澤)私は…特にお気に入りは、「ふたりぼんちゃんドールハウス」でしょうか。部屋の中のあのたくさんの要素がどこもはみ出さずにきれいに折りたためることに感動しました。また、玄関のマグネットでぴたりとくっつくところが気持ちが良いですね。
ー(N)それがまさに、カード(折りたたんで封筒に入れることが前提)の世界なんですよね。持ち運びしやすいし、サプライズもある。魅力のひとつだと思います。
ー(北澤)あとは、おそらく大抵の場合気づかないような、変な角度から見ないと発見できないような細かいところまで描いているので、さまざまな角度から楽しんでいただけると嬉しいです。裏地も白ではなく、デザイナーのNさんが作ってくださったかわいいパターンが入っています。
ー(N)これは北澤さんのイラストから抽出した形をもとに柄を作っています!楽しい作業でした。

4)ふたりぼんちゃんたちだけでなく、動物たちも随所でとてもいい役割をしていると思います。仲が良さそうで楽しいですよね。ふたりぼんちゃんシリーズに限らず、今後描いてみたい動物はありますか?

ー(北澤)エゾモモンガが最近のお気に入り動物です。目がアニメのキャラクターのように大きくてかわいいのです。目の中がくるくる変わるようなカードを作っても楽しいかもしれませんね。
ー(Y)(画像検索して)確かにかわいい。
ー(N)ずっと見ていられますね…。北澤さんのタッチになったらめちゃくちゃかわいいでしょうね…。

Q5)北澤さん自身、何かグリーティングカードにまつわる思い出などはありますか?
アメリカにいらした時にはもっと身近だったかもしれませんね。

ー(北澤)そうですね、アメリカでは誕生日、バレンタインデー、クリスマス、結婚記念日など常にカードを渡す文化があったので、とても身近な存在でした。カードはスーパーなどにも売っていたので、面白いものがあるとストックしたりしていました。特定の誰かのためにカードを選ぶことももちろんすてきですが、面白いカードをたまたま見つけたときに、それを気に入ってくれそうな人を思い浮かべるのも楽しいですよね。
ー(Y)私はそんなカードの魅力にとりつかれて…仕事にしてしまいました。(笑)

Q6)最後に、ふたりぼんちゃんカードを手に取ってくださるお客さまにメッセージがあればお願いできますでしょうか。

ー(北澤)今回一緒に作らせていただいて、改めて仕掛けカードの楽しさを再確認しました。手で触れて、自分で何かを変化させられるのってやっぱりワクワクします。カードならではのメッセージ欄もありますので、大切な誰かとぜひワクワク感を共有して楽しんでいただければ嬉しいです。
ー(Y)そう言ってもらえてこちらこそ嬉しいです。
ー(N)このたびは、ありがとうございました!

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細かいところまで描き込まれた繊細な絵柄と、楽しい仕掛けやポップアップが魅力の
「ふたりぼんちゃん」シリーズ。
大事な人への贈り物にいかがでしょうか。

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北澤平祐 (きたざわへいすけ)  イラストレーター。魚座。アメリカに16年間在住後、帰国、イラストレーターとしての活動を開始。多数の書籍装画や、東京ソラマチ、ココスなどの広告、フランセ、アフタヌーンティー・リビング、花王、KENZOの商品パッケージまで国内外の幅広い分野でイラストを提供。近年は、絵本制作も手がけている。
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